朝の時間は忙しい。
出かける準備、洗濯、家族の朝食、ゴミ出し…。
そんな中でも、「部屋が散らかっていると気分が落ちる」という方は多いのではないでしょうか。
実は、わざわざ“片づけの時間”をとらなくても、朝の10分で部屋をスッキリさせる方法があります。
それが、「ながら片づけ」。
家事や身支度の“ついで”に片づけるだけで、無理なく続く仕組みです。
この記事では、実際に筆者が続けて効果を感じた、「朝10分で部屋が整う」ながら片づけのコツを紹介します。
1.「片づける時間」をつくらない——“ついで”を習慣に

片づけが続かない人の多くは、「あとでまとめてやろう」と思いがちです。
しかし、“あとで”の時間はなかなかやってきません。
仕事、家事、用事に追われ、気づけば夜。
そこでおすすめなのが、**「時間を区切らず、動作に組み込む」**考え方です。
たとえば——
- 洗面所で顔を洗ったついでに、鏡の水はねをタオルで拭く
- 洗濯機を回すついでに、洗剤ボトルの棚を1段だけ整える
- 朝食後の片づけついでに、テーブルの上の郵便物を分ける
どれも1分以内でできること。
しかし、この**“1分の積み重ね”が、1週間後のスッキリ感を大きく変えます。**
ポイントは、「片づけよう」と思わないこと。
あくまで「ついでに動く」だけで十分です。
2.“ながら片づけ”を習慣化する3つのステップ

ステップ① 動線に「小さなゴール」を設定する
朝の動きを思い出してみましょう。
たとえば起きてから出かけるまで、あなたはどんな順に動いていますか?
- トイレ → 洗面所 → キッチン → 玄関
このルートの中で、**「ちょっと気になる場所」**を1か所ずつ選び、
「ここを1分だけ綺麗にする」と決めておきます。
たとえば——
- トイレならペーパーの補充と棚のホコリ拭き
- 洗面所なら歯ブラシ立てを洗う
- キッチンならコンロ周りの調味料を整列
- 玄関なら靴を揃える
「今日はどこを片づけよう?」と考える必要がなくなるので、迷いが消え、行動が早くなります。
ステップ② “ついで”を可視化する
忙しい朝、頭の中で「どこを綺麗にするのか」を考えるのは大変。
おすすめは、「ながらポイント」を紙に書き出すことです。
たとえば、メモ帳やスマホのメモにこう書きます。
□ 洗面台→鏡拭き
□ キッチン→食器棚の取っ手拭き
□ 玄関→靴を揃える
□ リビング→クッション整える
このリストを冷蔵庫の横などに貼っておくと、自然と目に入り、
“今、どこかひとつだけやっておこう”という気持ちになります。
最初は「面倒だな」と思っても、2〜3日で体が覚えてくるので、
次第に意識しなくても動けるようになります。
ステップ③ 「終わり」を意識しない
片づけが続かない理由の一つが、「終わりを目指す」こと。
“部屋が完璧に整うまでやる”というゴールを設定すると、
疲れて途中でやめたくなります。
“ながら片づけ”は真逆の発想。
「どこか一か所でも、昨日よりきれいならOK」。
終わりを決めないことで、続けやすくなるのです。
実際、1日1分でも「綺麗にする行動」があるだけで、
「片づけが進んでいる」という実感が積み上がります。
それが自信になり、さらに続ける原動力になります。
3.具体的にやってみよう! 朝10分の“ながら片づけ”実践例

ここでは、実際に朝の時間にできる“ながら片づけ”を、
10分以内のスケジュール例として紹介します。
5:30 起床 → トイレ(1分)
トイレに入ったら、出る前にペーパーでタンク上をさっと拭く。
ほこりも水滴も1分で取れて、いつも清潔。
5:40 洗面所(2分)
歯磨きのあと、鏡をタオルで拭き、水はねを防止。
同時に、歯ブラシ立てをさっと洗う。
毎日やることで、石けんカスが溜まりにくくなり、掃除の負担が激減。
6:00 朝食準備(3分)
食パンを焼いている間に、キッチンの引き出し1段だけを整える。
賞味期限切れの調味料や、使っていないラップをチェック。
一気にやらず、**「1段だけ」**という区切りが続けるコツです。
6:45 家を出る前の玄関(2分)
靴を揃え、いらないチラシをその場で捨てる。
マットを軽くはたくだけでも、見た目の清潔感が全然違います。
「出かけるときにきれいな玄関を見て出る」ことで、
朝から気持ちがよく、一日がスムーズに始まります。
4.モノを減らさなくても片づく仕組みを作る

片づけというと「断捨離」や「ミニマリスト」のイメージがありますが、
ながら片づけは**“減らすこと”ではなく、“動線を綺麗にすること”**が目的です。
つまり、モノを減らさなくても片づけやすくなる。
たとえば——
- よく使うモノは「腰から目線の高さ」に置く
- 使い終わったモノは「元の場所に戻しやすい高さ」に
- “一時置き場”を各部屋に1か所だけ作る
これだけで、「探す」「戻す」にかかる時間が半減します。
モノを減らすのが苦手でも、
“動きやすさ”を優先して配置するだけで、
自然と片づけが進むのです。
5.「ながら片づけ」が続く人の共通点

実践している人たちに共通するのは、
「完璧を求めていない」という点です。
- 床に1つ物が落ちていても気にしない
- 全部終わらなくても「ここまでやった」と思える
- 家族に強制せず、自分ができる範囲で整える
この“ゆるさ”が続けるコツです。
「どうせまた散らかるから」と思うより、
「散らかっても戻せる」と思える方が、続けやすくなります。
また、片づけを日常動作の一部として考えると、特別な時間を取らなくても自然に続けられます。
朝の10分で空間を整えることで、1日の作業効率が上がり、後の手間を減らすことができます。
6.まとめ:無理せず、習慣で片付く暮らしへ

ながら片づけは、「特別な時間」をつくらない片づけ法。
1分の積み重ねで、気づけば家全体が片付いていきます。
- 「ついでに動く」ことで無理なく続く
- 「動線ごとに小さなゴール」を決める
- 「完璧を目指さない」ことで習慣化する
朝10分のながら片づけは、
単に部屋をきれいにするだけでなく、
家での小さな作業効率を上げることもできます。
忙しい日々の中でも、
「片づけよう」ではなく「ついでに綺麗にしよう」という意識で、
今日から気持ちのいい一日をスタートしてみてください。
